- 高浜労務管理事務所
- 旬の話題を提供!高浜労務ニュース
- 退職時の一括有給取得について。
退職時の一括有給取得について。 [2013.01.19]
私どもの関与先企業においても、年に何度かタイトルに関連するお問い合わせをいただきます。
特に中小企業においては、人員をギリギリに抑えて運営している場合がありますので、なかなか計画的に有給休暇が消化されていない傾向が見受けられます。
そんな中で、退職希望者より「有給休暇残日数をまとめて消化してから退職したい」という申し出がなされることが多々ございます。
関連記事を以下に記載します。参考にしてください。
会社は、退職者が残っている年休をまとめてとることを拒むことはできるのでしょうか。
原則として有給休暇取得は拒否できませんので、指定に従って与えなければなりません。ただし、引継ぎ不備などの明らかな不利益があった場合、別にペナルティーを与えることは可能です。
【時季指定権・時季変更権の前提】
有給休暇については、原則として会社は社員が請求するだけの日数を与えなければなりません。これを労働者が持つ「時季指定権」といいます。一方、有休取得が会社の正常な運営を妨げる場合は、有給休暇を別の日に変更する権利があります。これを会社の「時季変更権」といいます。時季指定権と時季変更権のうち、どちらの言い分が優先されるかは、個別の有休取得案件によって異なります。
では、退職する社員について、会社は時季変更権を使うことはできるのでしょうか。
時季変更権は、あくまで「ほかの時期には休暇を与えること」が前提となっています。会社を辞めた人間には、休暇を与えることはできないため、退職する社員には、時季変更権は使えないと考えられます。
本来、年次有給休暇とは「労働者に賃金を得させながら、一定期間労働者を就労から解放することにより、継続的な労働力の提供から生ずる精神的肉体的消耗を回復させるとともに、人たるに値する社会的文化的生活を営むための維持・回復させる」ものです。
会社としては、辞めることが決まっている社員には労働力の維持・回復を期待する必要もなく、むしろ、残りの期間は休まず出勤して十分な引継ぎを行ってもらいたいと考えるでしょう。しかし、年次有給休暇は一定の要件を満たすことにより当然に発生する労働者の権利です。この権利を使うことを会社が一方的に制約することはできません。
【有給休暇を買い上げることはできるか】
会社は原則として、社員の請求するだけの日数を与えなければなりません。ただし、法定の休暇日数を上回る部分があるとすれば、その部分については就業規則などの規定にもとづいて、買い上げるなどの方法をとることが可能です。
たとえば、労働基準法で定める最低に日数が10日の者に対して、15日が付与されているような場合には、5日分を買い上げの対象とすることができるのです。
最新記事
カテゴリ別
- 「事務所だより」話題の記事 ( 70 )
- 就業規則・労働法務 ( 146 )
- 労働・社会保険手続き ( 36 )
- 給与計算 ( 48 )
- 社会保険料節減 ( 5 )
- 所長のひとりごと ( 18 )
- スタッフのひそひそ話 ( 10 )
月別記事
- 2018年2月 ( 1 )
- 2017年11月 ( 1 )
- 2017年10月 ( 2 )
- 2017年9月 ( 1 )
- 2017年8月 ( 1 )
- 2017年7月 ( 2 )
- 2017年6月 ( 1 )
- 2017年5月 ( 2 )
- 2017年2月 ( 3 )
- 2017年1月 ( 1 )
- 2016年12月 ( 2 )
- 2016年11月 ( 3 )
- 2016年10月 ( 1 )
- 2016年9月 ( 2 )
- 2016年8月 ( 2 )
- 2016年7月 ( 3 )
- 2016年6月 ( 3 )
- 2016年5月 ( 3 )
- 2016年4月 ( 3 )
- 2016年3月 ( 5 )
- 2016年2月 ( 4 )
- 2016年1月 ( 2 )
- 2015年12月 ( 3 )
- 2015年11月 ( 1 )
- 2015年10月 ( 4 )
- 2015年9月 ( 2 )
- 2015年8月 ( 3 )
- 2015年7月 ( 3 )
- 2015年6月 ( 4 )
- 2015年5月 ( 6 )
- 2015年4月 ( 8 )
- 2015年3月 ( 6 )
- 2015年2月 ( 6 )
- 2015年1月 ( 3 )
- 2014年12月 ( 5 )
- 2014年11月 ( 6 )
- 2014年10月 ( 8 )
- 2014年9月 ( 7 )
- 2014年8月 ( 7 )
- 2014年7月 ( 6 )
- 2014年6月 ( 8 )
- 2014年5月 ( 8 )
- 2014年4月 ( 6 )
- 2014年3月 ( 9 )
- 2014年2月 ( 7 )
- 2014年1月 ( 7 )
- 2013年12月 ( 7 )
- 2013年11月 ( 7 )
- 2013年10月 ( 8 )
- 2013年9月 ( 8 )
- 2013年8月 ( 5 )
- 2013年7月 ( 6 )
- 2013年6月 ( 5 )
- 2013年5月 ( 6 )
- 2013年4月 ( 4 )
- 2013年3月 ( 6 )
- 2013年2月 ( 6 )
- 2013年1月 ( 7 )
- 2012年12月 ( 8 )
- 2012年11月 ( 16 )
サービス案内
事務所案内
- 高浜労務管理事務所
- 所長:小川 義
- 〒444-1334
- 愛知県高浜市春日町3-1-13
サンコートKASUGA203 - 電話:0566-52-1636
- FAX番号:0566-52-2645
- 営業時間:平日9:00~17:30
対応エリア
- 高浜市
- 碧南市
- 刈谷市
- 安城市
- 知立市
- 西尾市
- 半田市
- 東浦町
上記および隣接市町村
SRPⅡ認証事務所です
高浜労務管理事務所は、SRPⅡ認証事務所です。SRPⅡ認証制度とは、個人情報保護の基準を満たしていることを全国社会保険労務士会連合会が認証する制度です。